カトリックのお葬式
教義
教会の教えの根本は、古くから唱えられてきた【使徒信条】 の中にあります。
使徒信条
天地の創造主、全能の父である神を信じます。
父のひとり子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。
主は精霊によってやどり、おとめマリアから生まれ、
ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、
十字架につけられて死に、葬られ、
陰府(よみ)に下り、三日目に死者のうちから復活し、
天に昇って、全能の父である神の右の座に着き、
生者(せいしゃ)と死者を裁くために来られます。
聖霊を信じ、
聖なる普遍の教会、
聖徒の交わり、
罪のゆるし、
からだの復活、
永遠のいのちを信じます。アーメン。
カトリックの葬儀の意味
カトリックの葬儀については『カトリック儀式書 葬儀』(1993年カトリック中央協議会)にまとめられている。
これは第2バチカン公会議が1963年の典礼憲章で「葬儀はキリスト者(=キリスト教信者、具体的には洗礼を受けた者)の死の特質が復活につながるものであることをもっとはっきり表現」するよう改革したことを受けて作られた「ローマ儀式書 葬儀」を、日本の特色、事情に合わせて作成されたもの。
1971年に初版が出され、1993年に増補改訂版が出された。
- キリストは、ご自分の死(十字架刑に処せられたことを示す)によって人間を罪から解放し、のちによみがえられて(処刑後3日後に復活したことを示す)勝利を獲得されたのであるから、キリスト者の死および葬儀は復活の恵みを皆で、死者を含めて確認し感謝すること。キリストによって死者を神のみ手に委ね、キリストの再臨と死者の復活を待ち望んで祈ること、とされている。
- 同時に、神ご自身が、悲しみのうちにある遺族の力、励ましになるようにお祈りくださり、協会に連なるキリスト者が互いに(死者を含め)復活にも結ばれるという信仰を新たにする場とされている。
今回の改訂は、日本の事情への対応が積極的になされており、「通夜」という表現の採用にとどまらず仮通夜や自宅での通夜にも対応し、告別において献花だけでなくお焼香も採用している。儀式もラテン語ではなく日本語(口語)で行われるようになった。